アラスカ魂

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エリオット・ハイウェイにあるロードハウス。インディアンの女の子が無愛想に店番していた 写真は「ダルトン・ハイウェイ」で紹介したロードハウスです。いろんなものがオブジェとしてきれいに飾ってありますが、その実、ドラム缶だのチェーンだのといった"ゴミ"なんですね。

 アラスカでは、こうした"ゴミ"が庭に散乱していることが多々あります。というのも、アラスカでは何を買うにも送料が高額になるため、新たに購入するよりも廃棄物を再利用して自作したほうが時間的にも経済的にもメリットがある場合が多いのです。つまり、こういった"ゴミ"に見えるものも、そのうち再利用される予定の"資源"なのですね。サステイナブルです。

 逆にいうと、自分の知恵と体力で目の前の問題の解決に当たろうとすること、そのために使えるものは何でも使うこと、そういう態度がアラスカで生きていくために必要な資質ということかもしれません。

アラスカの屋外トイレ。アラスカは都市部でないかぎり水洗トイレは少ないです。マイナス40度でここを使うのを想像してみてよ
 ちなみに、左の写真は、このロードハウスのトイレ(アラスカのトイレはたいていポットン便所です)に張ってあった壁紙。マイナス40度でも屋外トイレ。さむそー。

 話は変わりますが、同じく「ダルトン・ハイウェイ」の最後で紹介したように、復路でスピードがのったまま2mほど崖下にコースアウトしました。

 写真を撮るために止まろうと思って、路肩によってしまったためです。路肩には砂利が山盛りになっているため、足を踏み入れるとタイヤをとられてコントロールを失ってしまうのです。道は左カーブなのに慣性のまま直進することしかできず、数瞬後には苦労の甲斐なく飛んでました。

 見渡すかぎり一人っきりで走ってたんで、道の真ん中で止まればよかったんですけどね。路肩は危ないと分かっていたのに、ついクセで。往路を征服した安堵感もあったのかな。

 で、転落の結果、胸とわきの肋骨を骨折しました。ヒットエア(エアバッグの付いたジャケット)のおかげで、頭から岩の上に落ちたわりに首を損傷しなかったのは幸いでした。ただし、胸の骨折はエアボンベで強打したせいですが。

 たまたまそばで客まちをしていたヘリのパイロットと、道中で顔見知りになったピーター(推定58歳)に手伝ってもらって路上までバイクを引き上げてもらいました。

「写真撮っておかなくていいのか?w」(byパイロット)
 といわれて撮ったのがあの写真です。バイクのほうは、運よく、クラッチの液漏れと、パニアケースのステーとウィンドシールドが折れただけで済みました。コースアウトしたときは120km/h→40km/hぐらいまで減速できていたのかもしれません。一枚目の写真は、そのときの応急措置です。みっともなー。

パニアケースのステーが折れました。木切れで応急手当 直してもらいました。
 朽ちた木切れを使ったいーかげんな応急措置でしたが、意外とラフに乗っても大丈夫でしたので、ダートも含めて何千キロかそのまま走っていました。

 しかし、事故から2週間後、アンカレッジ近郊でBMWバイクのオーナーたちの集会(Rally)に参加したのですが、地元の方のガイドでオフロード走行をしたとき、さすがに応急措置ではもたずに壊れてしまいました。

 駐車場に止めていると、地元のライダーたちが目ざとくそれを発見しまして、話しかけてきました。

「どうしたんだこれ」
「ダルトン・ハイウェイでクラッシュしてね」
「俺んち、ここから15分ぐらいなんだけど、3時間ぐらい待てるんだったら直してきてやろっか?」
「マジ? ありがとう!」
 2枚目が修理後の写真です。
「信じがたいほど美しい仕上がりじゃないですか! ありがとう!」(ぼく)
「アラスカに住んでればそれくらいできるさ」(直してくれた人)
「おいおい、おれはそんなことできないぞw」(その友人)
 他の参加者からも、割れたウィンドシールドを新品に換えてもらったり、酒をおごってもらったり、ずいぶんやさしくしてもらいました。しかも、クジで一等賞(BMWディーラーの$250商品券)が当たったり。まぁとにかくいろいろと楽しかった。

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このページは、mskimが2007年5月 5日 10:09に書いたブログ記事です。

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