アメリカとカナダの通関

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 アメリカ合衆国にバイクを持ち込むのは、本当に大変でした。

 というのも、911テロの後、アメリカは輸出入を厳しく検査するようになっています。そのため、いろいろと手続きが面倒なわりに儲けがほとんどないということで、実績のあるバイク輸送業者がすべて手を引いてしまったのです。したがって、まず輸送を引き受けてくれる業者を探すのが大変でした。

屈強な港湾夫たちが木枠を解体していく ある業者からは、「いまアメリカにナンバープレート付の車両を持ち込むのは不可能です(きっぱり)」とまでいわれたり、あちこちの業者から輸送をことごとく断られたため、相場の倍ほどの値段であやしそうな業者に委託することになりました。契約内容は、「神戸港搬入からNY港渡しまで。アメリカ側の通関は料金に含まず」というもの。

 次の難関は、書類をそろえることでした。かならず必要なのは、(1)Bill of Lading、(2)Commercial Invoice & Packing list、(3)Arrival Notice、(4)日本の陸運局で発行してもらった登録証書、(5)個人情報を証明する書類一切合切、の5点。それに加えて、旅行者が1年未満の使用を前提に車両を持ち込む場合は、(6)米運輸省のHS-7という書類と、(7)環境省の3520-1という書類が必要。という知識をあちこち電話したりネットで検索したりしながらガリンペイロするのが大変でした。

 しかし、そこまで調べても、どの書類を誰が用意するのかまではわからない。1〜3は輸送業者が用意するものなのですが、業者の事務能力に問題があってなかなか届かない。5はどんな書類がどれだけ必要なのかわからない。6〜7はどこに何を記入すればいいのか分からない。

 でも、わからないなりに、できることすべてをやり、準備できるものすべてを用意して、通関に向かったのがよかった。窓口で2時間もかかりましたが、書類のチェックとID確認、インタビューを経て、1年間有効の許可をもらいました。

 これでようやく終わったかと思ったのですが、バイクを倉庫に引き取りにいったとき、次の難関にであいました。

ぼく「バイクを引き取りに来たんですけど」
受付「どの業者?」
ぼく「いや、個人で頼みました」
受付「でも木枠を解体しないといけないでしょ?」
ぼく「バールを貸してくれたら自分でやります。」
受付「それはダメ。解体料金は300ドルね」
ぼく「そんなの聞いたことありませんよ」
 この後、小一時間ほど、倉庫の受付やマネージャーと口論。
ぼく「おれのバイクだろ」(だんだん怒ってきてる)
マネ「ほう。だが、ここはおれの倉庫だ。バイクがほしけりゃ300ドル払うんだな」
 という流れで、根負けして300ドル支払った後のこと。モーガン・フリーマン似のトラックの運転手がそっと近づいてきて教えてくれました。
運転手「トラックを頼めばよかったんだよ」
ぼく「え?」
運転手「あのな、トラックが荷物を積み出すときは、タダなんだよ。あのバイクをいったんトラックで運び出すだろ。そして、倉庫を出たところであんたが解体すりゃ、手数料は300ドルもかからない。」
ぼく「!!」
運転手「今回はもう手遅れだけどな。次のときにそうやったらいいよ」
ぼく「そんなの先にいってくれよ...」

ウィニペグに入る国境検問所 いや、もうホント、いろいろと勉強になりました。

 ところで、この高速道路の料金所のようなところは、カナダ国境の検問所です。空いています。

 ぼくの前に一台、BMWに乗ったおじいさんがいました→入管の様子。こんな感じで、バイクや車に乗ったまま、ヘルメットを脱ぎもせず、いくつかインタビューに答えます。

 なごやかなやり取りであっという間に入国審査が終了し、税関用の黄色い紙をもらって、「中に入ってパスポートにスタンプを押してもらってください」と。見ると、横に小さな建物があって、そこが正式な入管のオフィスということらしい。

 入管の窓口で、「いつカナダを出るかぜんぜん未定だけど、ニューヨークの家には8月末までに帰らないといけない」といったら、8月末までを滞在期限にしたスタンプをパスポートに押してくれました。

 そして、税関の窓口では、受付でもらった紙を出して終わり。「え、それだけ?」といったら、事務官もわかっているらしくて、「パスポートとかバイクの登録とか、すでにいろいろ持ってるでしょ?」だって。アメリカの税関に聞かせてやりたい!

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このページは、mskimが2007年5月 2日 00:38に書いたブログ記事です。

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